xTool S1 40Wをしばらく使っている中で、加工中の煙が以前より多く感じるようになり、切断にもムラが出てきました。
本体内部から排気ファンを覗いてみると、かなり煤が溜まっていたため、今回は排気ファンの交換と内部清掃を行いました。

注意:
この記事は、Lazakkaで使用しているxTool S1 40Wを実際に分解・清掃・部品交換した記録です。
分解や部品交換は故障・保証対象外・感電・破損につながる可能性があります。作業前には必ず電源を切り、電源ケーブルを外してください。
不安がある場合は、xTool公式サポートや販売店へ相談することをおすすめします。

xTool S1 40Wの本体カバーを外した内部の状態
xTool S1 40Wの本体カバーを外した状態。内部全体にも煤汚れが確認できます。

xTool公式の排気ファン交換手順について

xToolでは、S1の排気ファン交換について公式の説明動画が用意されています。
「Remove S1's Exhaust Fan」という内容で、日本語表示でも確認できます。

公式手順としては、基本的に以下のような流れです。

  1. ライザーベースを取り外す
  2. 下部の固定ネジを外す
  3. メインボードコントロールのカバーと非常停止スイッチケーブルを外す
  4. 2つの回転コネクターを外す
  5. 本体カバーを外す
  6. 交換する排気ファンを確認する
  7. ケーブルタイやテープを外す
  8. 排気ファンを取り外して交換する
  9. 交換後、逆手順で組み立てる

文章で見るとシンプルですが、実際に作業してみると、公式手順に書かれているほど簡単ではありませんでした。
特に、本体カバーの外し方や配線の取り回しには注意が必要です。

実際に作業して分かった注意点

本体カバーは少しコツが必要

ライザーベースの取り外しや下部ネジの取り外しは、それほど難しくありません。
メインボード側のカバーや非常停止スイッチケーブルの取り外しも、コネクターの位置を確認しながら進めれば対応できます。

ただし、本体カバーの取り外しには少しコツが必要でした。
S1の本体カバーは、左右下側が本体側にフックのように引っかかる構造になっているため、下側を少し広げるようにして外す必要があります。

エアーノズル周辺も外す必要がある

公式ページの画像にも注意書きがありますが、作業時にはエアーノズルと、その下にあるノズル部分も取り外す必要があります。
ここを外さないまま進めようとすると、本体カバーの取り外しや内部作業がやりにくくなります。

配線の取り回しと干渉に注意

排気ファンを交換する際は、配線の通し方も重要です。
特にY軸モーター周辺や可動部に配線が干渉しないよう、元の配線ルートを確認しながら作業する必要があります。

排気ファン周辺の汚れはかなりひどい状態でした

今回、排気ファン交換を決意した理由は、加工中にボックス内の煙が多くなってきたこと、切断にムラが出てきたことです。
内部から排気ファンを覗いてみると、想像以上に煤が付着していました。

xTool S1内部から見た排気ファンの汚れ
本体内部から見た排気ファン。羽根や周辺に煤が付着しています。

本体カバーを取り外して確認すると、排気ファン本体だけでなく、その周辺にも煤がかなり溜まっていました。

xTool S1排気ファンの煤汚れ
排気ファンの表面にも煤が付着。
xTool S1排気ファン周辺の配線と煤汚れ
配線周辺にも煤が付着していました。
xTool S1内部レール周辺の煤汚れ
レール周辺にも細かな煤が溜まっています。
xTool S1排気ファンの汚れ拡大
排気ファンの羽根にも汚れが付着。

見える範囲は厚手のウェットティッシュなどで拭き取り、排気ファンはxToolから取り寄せた部品に交換しました。
今回の交換用排気ファンは、送料込みで3,000円弱でした。

xTool S1交換用の新しい排気ファン
xToolから取り寄せた交換用の排気ファン。

xTool S1で気になるのは排気ファンの清掃性

レーザー加工機において、排気ファンの役割はとても重要です。
加工中に発生した煙や煤を外へ排出できないと、ボックス内に煙が滞留し、レーザー光が煙に遮られて切断力や仕上がりに影響することがあります。

一体型のレーザー加工機は、メーカーや機種によって排気ファンの取付位置が異なります。
xTool S1を使っていて気になる点のひとつは、排気ファンの位置と清掃のしにくさです。

本体裏側からの清掃も推奨されていますが、実際に奥までしっかり確認・清掃するのは簡単ではありません。
密閉型レーザー加工機は安全性や煙対策の面で便利ですが、内部の煤汚れや排気ファンの状態は定期的に確認した方が良いと感じました。

排気ファンが汚れると起きやすいこと

  • 加工中の煙がボックス内に残りやすくなる
  • 切断にムラが出やすくなる
  • レンズや内部パーツが汚れやすくなる
  • 焦げや煤の付着が増える
  • ファンの回転音や排気性能に影響する可能性がある

S1専用 排気ファン汚れ軽減フィルター Lazakka AirGuard

排気ファンの汚れを少しでも軽減するため、LazakkaではxTool S1専用の排気ファン汚れ軽減フィルター「Lazakka AirGuard」を制作しています。
S1内部の排気ファン前面に取り付ける、交換式プレフィルターカセットです。

高額な空気清浄機をダクトの先に取り付ける方法もありますが、煙や煤は排気ファンを通過する前にファンの羽根へ付着します。
そこで、排気ファン前面で大きめの煤や汚れを受け止め、排気ファン本体の汚れを軽減する目的で作成しました。

xTool S1にLazakka AirGuardを取り付けた状態
xTool S1内部にLazakka AirGuardを取り付けた状態。
Lazakka AirGuard本体
Lazakka AirGuard本体。
Lazakka AirGuardパッケージ
メルカリで販売中のLazakka AirGuard。
xTool S1排気ファン汚れ軽減フィルター Lazakka AirGuard
Lazakkaオリジナル

xTool S1 排気ファン汚れ軽減フィルター
Lazakka AirGuard

xTool S1内部の排気ファン前面に取り付ける、交換式プレフィルターカセットです。
排気ファンに直接付着する煤や汚れを軽減する目的で制作しています。

メルカリでLazakka AirGuardを確認する

レーザーモジュールの冷却ファンも確認

排気ファン周辺の汚れがここまで進んでいたため、レーザーモジュール本体側も確認しました。
結果として、レーザーモジュールの冷却ファンにもかなり汚れが溜まっていました。

xTool S1レーザーモジュール内部の汚れ
レーザーモジュール内部にも煤汚れが確認できました。
xTool S1レーザーモジュール冷却ファンの汚れ
冷却ファン側にもかなり汚れが付着していました。

以前、xToolからレーザーモジュール用の交換部品も入手していたため、今回は分解・清掃を行い、冷却ファンも交換しました。
この作業については、排気ファンとは別に注意点が多いため、別記事で詳しくまとめる予定です。

作業後に感じたこと

今回、排気ファンとレーザーモジュール冷却ファンを確認して感じたのは、xTool S1のような密閉型レーザー加工機でも、内部の汚れは想像以上に溜まるということです。

特に40WクラスでMDFや木材を多く加工する場合、煙や煤の発生量も多くなります。
加工中の煙が増えた、切断が弱くなった、焦げ方にムラが出る、以前より臭いが気になるといった変化があれば、排気ファンや内部の汚れを確認してみる価値があります。

定期的に確認したいポイント

  • 加工中に煙がボックス内に残っていないか
  • 排気ファンの回転音が以前と変わっていないか
  • 排気ダクトの抜けが悪くなっていないか
  • レンズや保護ガラスが汚れていないか
  • レーザーモジュールの冷却ファンに煤が付着していないか
  • 切断にムラが出ていないか

まとめ

xTool S1は、密閉型で扱いやすいレーザー加工機ですが、排気ファンや内部の煤汚れは定期的に確認した方が良いと感じました。
公式の交換手順は用意されていますが、実際には本体カバーの外し方、配線の取り回し、可動部への干渉など、注意する点があります。

今回の作業で、排気ファン周辺の汚れを清掃し、排気ファンとレーザーモジュール冷却ファンを交換したことで、かなり状態は改善できました。
xTool S1を長く使うなら、本体性能だけでなく、排気・清掃・冷却・交換部品の確認も重要です。